R4第1回北海道の管理河川の川づくりワーキング

令和4年度 第1回 北海道管理河川の川づくりワーキング

 

 実施日 令和4年(2022年)9月28日(水)
 場  所 十勝総合振興局3階講堂

 

 令和4年度 第1回 北海道管理河川の川づくりワーキングが、令和4年(2022年)9月28日(水)に開催されました。
 今回は、帯広建設管理部から砂防事業・河川事業・河道内樹木伐採について事業計画、実施状況、環境調査結果などを説明し、その後ワーキングメンバーによる意見交換を行いました。

 

※ 議事内容については、事務局にて要約しています。

 

北海道管理河川の川づくりワーキングのメンバー(今回の参加者は名前の後ろに◎)

  • 浦幌野鳥倶楽部 武藤 満雄
  •  NPO法人十勝多自然ネット 河合 将弘◎
  •  帯広ウチダザリガニ・バスターズ 鏡 坦◎
  •  帯広川伏古地区子どもの水辺協議会 関川 三男◎
  •  帯広市町内会連合会環境衛生部会 中島 辰男
  •  川と河畔林を考える会 髙倉 裕一◎
  • 新得おもしろ調査隊
  • とかち帯広サケの会 千葉 養子
  • 十勝川水系の生態系再生実行委員会 石垣 章◎
  • 十勝川中流部市民協働会議 紅葉 克也◎
  • 十勝川のシシャモを守る会 越谷 光裕◎
  • 十勝環境問題連絡会 久保下 正哲◎
  • 日本野鳥の会十勝支部 尾崎 高博◎
  • 帯広建設管理部事業課 秋山 護◎

 

議事項目
 1.事業全体の方向性について
 2.砂防事業について
  ①居辺川砂防工事
  ②美生川砂防事業
 3.河川事業について
  ①帯広川改修工事
  ②伏古別川改修工事
  ③美生川改修工事
  ④ピウカ川改修工事
  ⑤サラベツ川改修工事
  ⑥旧途別川改修工事
  ⑦渋山川・居辺川河川区間
  ⑧然別川総合流域防災工事
 4.河道内樹木伐採について
  ①河道内樹木伐採のあり方について
  ②R4年度河道内樹木伐採予定の概要
  ③各河川の河道内樹木伐採予定
  ④伐採台帳形式の変更案について

 

メンバーから出された主な意見等

 

【居辺川砂防工事について】
・(石垣委員)サクラマス調査に同行した。ここ2年でサクラマス親魚は確認されていない。昨年度まで大型魚の遡上が難しい河道状況であった。
 今年8月23日の調査ではかなりの水があったが、サクラマスは見当たらず、ドジョウも少なかった。
 9月8日の調査ではヤマメ(種としてはサクラマス)、多くのドジョウが確認できたが、サクラマス親魚は確認できなかった。
 9月20日過ぎにサクラマス親魚が遡上する可能性はあるが、工事の音などで遡上しないかもしれない。ただ、産卵時期になれば下流の環境が整った場所で産卵するものであり、居辺川からサクラマスがいなくなることはないだろう。

 

・(石垣委員)以前は床固工のコンクリートに貝類(モノアラガイか?)が多く確認されたが、今年は全く見つからなかった。

 

【美生川砂防工事について】
・(尾崎委員)魚類や植物の結果については資料に載せられているが野鳥についてはない。載せてほしい。

 

【ウツベツ川の改修工事について】
・(久保下委員)春駒橋~工機橋は水辺の楽校になっているが、階段が崩れるなどして一部立ち入り禁止となっている。今後の整備に期待している。
>(川内主任)帯広市と協議しており、川に降りていけるように水辺の楽校として再生する予定。

 

・(河合委員)ウツベツ川の水辺の楽校では小学校との観察会を何回もやっている。斜路があって川に近づきやすくなっており、子供たちも喜んで参加している。
 また、資料1の15pにあるように下流部では整備が進むことで色々な環境ができ、色々な生物が生育・生息するようになっている。
 整備を進めるうえで、上流でも生物環境を考慮してほしいし、構造的にも子供たちが川へ降りやすくしてもらえれば子供たちも喜ぶと思うので続けてほしい。

 

【柏林台川の改修工事について】
・(鏡委員)同行したザリガニ調査(7月27~29日)について(資料3の19-20p)
 柏林台川の水が流れているほとんど全地点、ずっと上流までウチダザリガニが見つかった。
 ニホンザリガニについて、帯広の森の柏林台川に流れ込む沢で調査した。「帯広の森のサラダ館近くの井戸にはいる」という多くの情報を得ていたが、見つからなかった。
 考えられる理由は、水温が上がっていたことや気候変動が関係しているかもしれない。
 経験上、ニホンザリガニは見つからなくても深さ30~50cmに潜り込んでいることがある。
 追加の調査を10月に実施し、実験的に環境DNA調査も行う予定。ニホンザリガニは比較する環境DNAが確定しているが、ウチダザリガニは未確認のDNAタイプがある。(例:春採湖)推定しかできないが、精度はどんどん高まってきている。

 

【樹木伐採について】
・(鏡委員)伐採台帳の一部形式を新たにシンプルにするということだが、元の台帳データにたどり着くことは可能なのか。
>(武藤主査)可能である。

 

・(関川委員)伐採台帳のデータベース活用については、建設管理部職員が異動しても「樹木伐採の目的、意味や方法等」がわかるようなデータを取っておくことが大事である。
 また、植物系の専門家から「こういう項目をデータとしておくべき」という意見をもらうことも重要である。

 

・(久保下委員)売買川について、伐採済み区間では野鳥の活動が減少している。予定されている共栄橋上流は周辺林と一体となり、野鳥がかなり来て営巣している。下流と同じように伐採していくのか。
>(武藤主査)規模は予算によるが、時期については考慮したい。今年度は冬にかけて伐採する。

 

・(越谷委員)再樹林化に関する対応はどうするのか。河道内樹木の流出防止対策はどうなのか。
>(武藤主査)これということは難しい。
・(越谷委員)樹種によっては伐根などの対応方法も検討してほしい。

 

・(髙倉委員)河道内樹木、河畔林は動植物の生息・生育する環境である。樹木伐採について目的と必要性を確認したい。また、漁業者等の社会的要請などについて、北海道が考えていることは何か。
>(武藤主査)降雨量が増えてきており、平成28年等、大きな出水が発生している。また、樹木が成長し河積阻害が起きている。そこで流下断面確保のために伐採している。


・(紅葉委員)北海道の伐採方針について、また、今年度とても多くの場所で伐採されるがこれからも続くのかなどといったことについて、今後のワーキングで対応していただきたい。

 

【河川活動に向けた環境整備について】
・(関川委員)親水活動をしている立場から、ニセアカシアやイラクサなどの危険な植物をなくしてほしい。また「触らないように」などの啓発をしてほしい。

 

【ワーキングの構成メンバーについて】
・(関川委員)このワーキングに気象学と植物の専門家に入ってほしい。異常気象に関してやフクジュソウがなぜ絶滅危惧種(北海道レッドリスト絶滅危急種Vu)なのかなどについて解説してほしい。
・(秋山委員/課長)ワーキングに気象学と植物の専門家を入れることについて考えていきたい。

 

【配布資料について】
・(関川委員)土木関連の用語について「※」印で説明があるのはとてもいい(資料2の2p)。
 一方で「土のう締切」「鋼製水槽」など(説明がない用語)は何かわからない。

 

【事業の説明について】
・(関川委員)効果的なプレゼンテーション方法を学んで、40分くらいで早く説明できるようになってほしい。

 

 

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