令和元年度 第2回 北海道の管理河川の川づくりワーキング 現地見学会
日 時 令和元年(2019年)10月23日(水) 9:00~16:00
見学河川 居辺川、ピウカ川、帯広川、柏林台川、ウツベツ川、伏古別川
令和元年度 第2回 北海道管理河川の川づくりワーキング:現地見学会が、令和元年(2019年)10月23日(水)に開催されました。
今回は、居辺川の11号・12号床固工施工箇所、ピウカ川の河川改修事業下流区間の施工予定箇所、帯広川の改修工事箇所と河道内樹木伐採予定箇所、柏林台川の改修工事実施済み箇所と予定箇所、ウツベツ川の過年度バーブ工(流れに変化をつける工夫)設置箇所、伏古別川の北親橋下流の改修工事施工実施済み箇所を見学し、それぞれの施工内容などについて帯広建設管理部事業課より説明をしました。
各箇所の見学後バス内で、施工内容や環境対策などについてメンバーの方からご意見をいただきました。
※意見内容については事務局にて一部要約し、また、順番を発言順と変更しています。
北海道管理河川の川づくりワーキングのメンバー(今回の参加者は名前の後ろに◎)
・ 一般財団法人 十勝エコロジーパーク財団 近藤 孝志
・ 浦幌野鳥倶楽部 武藤 満雄◎
・ NPO法人 十勝多自然ネット 河合 将弘
・ 帯広ウチダザリガニ・バスターズ 鏡 坦◎
・ 帯広川伏古地区子どもの水辺協議会 関川 三男◎
・ 帯広市町内会連合会 環境衛生部会
山口 孝信、深井 義一、上坂 武郎、金森 秀雄、大崎 栄六◎
・ 川と河畔林を考える会 髙倉 裕一◎
・ 地球環境を守る十勝連絡会 平譯 正勝◎
・ 十勝川水系の生態系再生実行委員会 石垣 章◎
・ 十勝川中流部市民協働会議 紅葉 克也◎
・ 十勝川のシシャモを守る会 越谷 光裕、和田 宏樹◎
・ 十勝環境問題連絡会 久保下 正哲◎
・ 日本野鳥の会十勝支部 飯嶋 良朗、室瀬 秋宏◎
・ 帯広建設管理部 事業課 石井 正樹◎
見学箇所
- 1. 居辺川 11号床固工施工箇所・12号床固工施工所(東大橋と清進橋の間)
2. ピウカ川 改修事業(下流区間)施工予定箇所(八丁目橋)
3. 帯広川 令和元年度改修工事施工箇所(伏古橋)
4. 帯広川 令和元年度河道内樹木伐採工事予定箇所(柏林台川合流点上流)
5. 柏林台川 平成30年度改修工事施工箇所・令和元年度改修工事予定箇所(帯広川合流点付近)
6. ウツベツ川 平成28年・29年バーブ工設置箇所(高倉橋上流)
7. 伏古別川 平成30年度施工箇所(北親橋下流)
メンバーから出された主な意見等
【居辺川、11号・12号床固工施工箇所見学後】
・ コンクリート構造物の大きさに驚いている。橋の上から見て下流の落差も心配である。山肌が崩れている
のも心配である。
・ 山肌が崩れているところは、強い雨が来ればかなり土砂が落ちるのではないか。これから考えて行く必要
がある。
・ 崩壊した崖斜面を放置しておくと、さらに進むと思うので、継続して調査をお願いする。
・ ふだんは大きな道路ばかりを見ているのだが、山に入って(増水等で)破壊された川を見て、大変だという
ことに気がついた。大変なお金もかかっているのだなと考えている。
・ 下流の河床低下など心配な面があるので、大きな出水が来ないうちに整備を進めて、安心できるようにし
ていただきたい。
・ 地質のことが心配点としてある。帯広より上流の中小河川で河床低下が起きている。十勝三股火砕流、
湿原堆積物があり、そこまで掘るともろくなる。ボーリング調査できちんと把握されていて大丈夫と思うが、地
質を大事にしていただきたい。
・ 居辺川の砂防工事箇所でサクラマスを2年間調査した。今年は平成28年に産卵されたものが帰ってくる
年なのだが、確認できなかった。平成28年産卵群の卵が出水で川ごと持って行かれたためと思っている。来
年も工事が続くので、引き続き調査を実施していきたい。
・ 底質の多様性は魚類の産卵環境のために大切である。特にシシャモは産卵床となる底質の供給が必要
であるが、そのためには治水に相反する河床への土砂投入を行うこととなる。治水上問題となる可能性がな
いわけではないということなので、継続調査をお願いする。
・ 野鳥の面では特に言うことはない。自然環境調査結果に基づいて配慮した工事が行われている。今後も
お願いする。
・ 先週、伊豆半島や秩父の巡検に参加した。台風の影響を見ると、こちらに来なくて良かったと思った。
【全箇所見学後】
がえると思う。前と同じ状況を造ってほしい。
・ いろいろ見せてもらい勉強になった。
・ 何年か川について勉強してきた。そのことを伝えていきたい。
・ 計画段階、工事途中、完成後の現場を見るのが大切である。それが次の工事計画に役立っていく。
・ 工事前、工事中、工事後に河川管理者の方々と一緒に現地を見られてよかった。
・ 工事を行った後、どうなるのかを確認することはいいこと。ウツベツ川のバーブ工が2年で効果が出ている
ことが勉強になった。論文や写真を見るより現場を見ることが大事であることがわかった。感謝している。こ
れからもこういう機会を増やしてほしい。
ので、鳥にとって休息の場所となる。
・ 台風19号の状況を見ると、治水計画と防災との関係をきちんと考えて行かなくてはならない。市民への情
報提供が大事である。治水計画を考えるにしても、たくさんのデータが必要である。雨量計や水位計など出
来るだけ多く配置して情報提供していただけると良い。
・ 治水工事は、防災だけではなく、流域の人、経済、産業とのかかわりがいろいろ出てくる。今日は上流部と
のかかわり、市街地の生活環境とのかかわりが出てきて、いろいろな意味での意見交換ができたと思う。予
算がらみのことで大変なことは多いかと思うが、これらの意見を少しでもくみ上げて、来年に向けてご検討を
いただきたい。
・ いろんなところでいろんなことに対処していかなければならない。行政と一緒になって十勝管内の川を
災害から守る観点で話していきたい。
・ 委員から「勉強になった」との発言があり、川づくりワーキングをやってきてよかったと思う。本ワーキング
は産学官連携になっている。

