カラマツ造林の歴史

 十勝管内の一般民有林における人工林面積は約11万haで、そのうちカラマツは約8万7千haと、8割弱を占めています。その十勝がなじみ深い木「カラマツ」が盛んに造林されるようになった歴史を振り返ります。

北海道のカラマツ育苗のはじまり

 
 明治7年 長野県ではじめて育苗を開始すると同時に、北海道
  でも信州から種子を取り寄せ播種を開始。
  毎年播種を行ったが失敗を繰り返す。
 明治12年 長野県で育苗に成功。
 明治13年 大規模に信州から種子を移入し、育苗に成功。
 明治18年 さらに3升の種子を取り寄せ、播種を行う。
  苗木の流通が始まる。
 明治中期 カラマツ造林全盛のはじまり

 その後、外国産樹種の育苗やトドマツ、エゾマツなどの造林も行われるようになったため、カラマツ造林は一時低調となりました。しかし昭和14年頃からカラマツの苗木の輸出が急速に行われるようになり、戦後の経済復興による木材需要の増大とともに、造林事業が意欲的に行われるようになりました。

 北海道でカラマツ造林が主として民有林に広まった理由としては、気象条件に適応して成長が早く、短期間に生産できる唯一の樹種であったことのほか、道内に多くあった炭鉱の坑木としての需要が多かったことがあげられます。初期のカラマツ造林には、炭鉱会社が力を入れていたそうです。

 現在、北海道の一般民有林におけるカラマツ人工林面積は約32万haで、原産地である長野県に次いで、多い資源を有しています。

カラマツ人工林

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