令和7年6月20日、重点地域の農業者を対象とした研修会を十勝農業試験場で開催し、最新の農業技術に関する講演やほ場視察を行いました。
研修の前半は職員による、リモートセンシング技術の活用や豆類の施肥設計に関する講義が行われました。リモートセンシング技術の活用では、参加農業者のほ場周辺の透排水性マップを用いて、地域の生育状況や栽培管理の事例を双方向で共有し、実際のほ場に即した技術活用の可能性を考える時間となりました。豆類の施肥設計は、農業者から「倒伏しにくい豆類の栽培方法」、「減肥しても減収を回避するためのポイント」といった事前質問を募り、それをもとに研修や意見交換を行いました。
後半は場内試験ほ場に移動し、ばれいしょのリン酸減肥試験ほ場を視察しました。施肥を抑えた区と通常施肥の区を比較しながら、作物の生育状態、土壌の状態、管理上の工夫などについて研究員から説明を受けました。
最後に普及センターから農作業事故の未然防止に向けた安全研修を実施し、熱中症対策や過去の事故例から、作業中の注意点と対策を再確認しました。
参加者からは「生産現場の課題に対して研究機関から直接回答を得られる機会となった」、「具体的で参考になる内容だった」との声が聞かれました。
今後も重点地域の農業者の皆様と技術力向上への研修を継続的に実施して参ります。
講演と意見交換
試験ほ場視察の様子