十勝中部地区指導農業士・農業士会の夏期研修会が7月10日に広尾町の鈴木牧場で会員7名と普及センター職員10名が参加して開催されました。
代表の鈴木氏から、牛の健康を第一とする経営理念に基づいた取組についてお話を伺いました。取組は、放牧酪農、グラスフェッド、有機JAS認証の取得、6次産業化など多岐に渡ります。
土づくりから改善に取り組み、牛に牧草のみを与えるグラスフェッドや放牧酪農などにより牛の疾病が皆無になったこと、給餌作業等の軽減による省力化などメリットが多くあることを強調されておりました。また、飼料費高騰の影響もほとんど受けていないようです。
6次産業化は飲用乳、チーズ、塩の製造および販売です(チーズの加工は委託)。製塩は牛に給与する分の自給を目的に取り組まれ、地元の海水を使い高品質な製品づくりを心がけているとのことでした。
会員からは地域で取組が少ない有機JAS認証の苦労や今後の目標などについて質問があり、「乳牛の飼養管理の参考としたい」との声がありました。
本研修を通じて、指導農業士および農業士としての資質がさらに高まり、地域農業の中核としての活躍が益々期待されます。
放牧の様子
説明を受ける会員