「地域の話題」池田町の青年農業者が自給飼料の確保に向けた取り組みを発表しました(十勝東部支所)

 令和4年12月8日(木)に札幌市で開催された北海道自給飼料生産優良事例発表会にて、池田町肉牛(繁殖・肥育一貫)農家の長島正典氏が「河川敷草地の植生改善~ライ麦は種によるメドウフォックステイル防除~」について、取組内容を発表しました。
 従来の除草剤による防除が困難な河川敷草地において、ライ麦栽培によるメドウフォックステイル(以下MFT)の生育抑制と自給粗飼料の確保を目的に、令和元年からの3年間で活動し、JA十勝池田町、畜産試験場、北海道農業大学校、種苗会社、家畜改良センター、普及センターと連携して行われました(表1)。
 取組初期は更新時の種子代等で費用がかかり、支出が収入を上回りましたが、植生が改善されたことで牧草の収量が増え、安定的な牧草ロールの確保が可能となり、令和3年から5年の3年間で更新費用などを回収できる見込みであると発表されました。
 長島氏からは「今後も植生改善を継続し、自給粗飼料100%を目指したい。今まで育成牛へは粗飼料を制限給与していたが、現在は飽食給与に変更したため肥育成績の変化も確認していきたい」とのコメントもありました。
 今後も普及センターでは、当取組の支援および波及に向け尽力していきます。

表1 取り組みの活動経過

1年目

(令和1年)

・MFT早刈り(1番草:5月下旬、2番草:7月下旬)

・ライ麦は種(9月中旬)

2年目

(令和2年)

・ライ麦の適期収穫(1番草:5月下旬、2番草:6月下旬)

・牧草は種(8月下旬 試験区A:オーチャードグラス 試験区B:チモシー)

3年目

(令和3年)

・牧草の適期収穫

(1番草:5月下旬~6月上旬、2番草:7月下旬~8月上旬)

4年目

(令和4年)

・牧草の適期収穫

(1番草:5月下旬~6月上旬、2番草:7月下旬~8月上旬)

発表する長島氏

発表する長島氏

質問に回答する長島氏と普及センター職員(右)

質問に解答する長島氏と普及センター職員(右)

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