H30第3回北海道の管理河川の川づくりワーキング

平成30年度 第3回 北海道の管理河川の川づくりワーキング

  日時 平成31年2月25日(月) 14:00~16:00
  場所 帯広建設管理部 A会議室

 

 

 

  

 

平成30年度 第3回 北海道管理河川の川づくりワーキングが、平成31年2月25日(月)に開催されました。

 

今回は、第2回に実施した現地見学会を受け、平成30年度の砂防事業、河川改修事業、然別川の事業、災害復旧事業、河道内樹木伐採について帯広建設管理部から説明し、その後、ワーキングメンバーによる意見交換や質疑応答を行いました。

 

 

 

     資料や議事内容については、事務局にて一部要約しています。

 

 

 

 

 

北海道管理河川の川づくりワーキングのメンバー(今回の欠席者を含む)

 

 ・ 一般財団法人 十勝エコロジーパーク財団  近藤 孝志

 

 ・浦幌野鳥倶楽部  武藤 満雄

 

 ・NPO法人 十勝多自然ネット  河合 将弘

 

 ・帯広ウチダザリガニ・バスターズ  鏡 坦

 

 ・帯広川伏古地区子どもの水辺協議会  関川 三男

 

 ・帯広市町内会連合会 環境衛生部会  山崎 富士夫、坂本 敏郎、山口 孝信、上坂 武郎、大崎 栄六   

 

 ・川と河畔林を考える会  髙倉 裕一

 

 ・地球環境を守る十勝連絡会  平譯 正勝

 

 ・とかち・帯広観光ボランティアガイドの会  塚本 明

 

 ・十勝川水系の生態系再生実行委員会  石垣 章

 

 ・十勝川中流部市民協働会議  紅葉 克也

 

 ・十勝川のシシャモを守る会  越谷 光裕

 

 ・日本野鳥の会十勝支部  飯嶋 良朗

 

 ・帯広建設管理部 事業課  谷内山 裕明

 

 

 

主な実施内容

 
  1. 砂防事業について
  2. 河川改修事業について
  3. 然別川の事業について
  4. 災害復旧事業について
  5. 河道内樹木伐採について
 

 

 

メンバーから出された主な意見等

 

 

 

【居辺川砂防工事について

 

 ・ 環境だけではなくて河川的なモニタリングも必要。覆礫について土木工学的な効果のモニタリングを実施し

 ていただきたい。具体的には、GPSなどによる地形測量や粒度の調査で、これらがあれば計算できる。

 

 

 

【帯広市街河川について】

 

 ・ 市の河川は隈なく見ているが、このワーキングの河川に対する意見はすぐには出せない。ただ言えるの

 は、市の河川は非常にきれいになり、売買川ではヤマベを釣っている。今年5月の市の河川清掃にも多くの

 町内会に出ていただき、良い河川づくりをしていきたい。

 

 

 

【ウツベツ川親水護岸について】

 

・ 街中で親水を行いたい意図、希望は具体的に何なのか。親水護岸が大きく成功した例は帯広ではほとんど

 ない。近隣町内会、保育所、幼稚園、小学校で川と関わりたいという熱意がないと進まない。厚生病院側で関

 わりたいという見通しが見えない。今後、具体的にどのような絵を描いていくのか。

 

   (事務局)厚生病院が移転してくるので、川として何かできるものをということで、まずハード的な整備を行った。階段とスロープだけでは川に降りるだけなので親水とは言えない。下流では、水の流れを良くするために、バーブ工を足している。ここも降りた後でどうしたら良いか、周りと意見を交換して、足していきたい。護岸をつくって終わりということではない。工事が完了したあとから降りられる構造にはできないので、まずはつくったという状況。病院、町内会、川をよく見ている地元の方と意見交換していきたい。

 

 

 

・ 資料のイメージ図を見た時に、このようになるといいなと思った。水がきれいでないとだめ。溜まりがあって、

 子供でもつかめる様な魚がいると良い。街中なので、観察会が開かれたり、子供や子供連れのお母さんなど

 が来れるような環境もできなくはない。人が憩っているのは癒されるので入院患者さんにとってもよい。具体

 的なイメージとして、機関庫の川の活動がある。安全な場所であり、子供連れが来る。

 

 

 

・ 地元の町内会や産学官の連携による協働じゃないと維持できない。今のレベルで、みんなでできる様に意

 見を出してほしい。

 

 

 

・ 今は手術後、体力回復のためにすぐ歩かされる。病院の中の施設の1つとして、歩く場所としてここで降りら

 れ、また、車椅子を押していけるなど、癒しができる場所になればよい。

 

 

 

・ 厚生病院の所の親水護岸について、夏にワーキングメンバーなどで、何人来たかなど調査することが重

 要。数字を押さえることで、予算もつけやすくなり、左右岸の町内会にも声掛けしやすくなる。

 

 

 

【然別川などの化石林について

 

・ 「化石」という言葉の定義、必ずしも石でなくても良い。

 

 

 

・ 平成28年災害で大変だったが、その影響により、化石林が然別川で5箇所、支流のパンケビバウシ川で1箇

 所出てきた。昨年度は然別川1箇所だけの調査をしたが、今年度は残りも調査し、百年記念館紀要に報告を

 載せた。見ていただきたい。

 

 

 

・ 化石林の重要性のレベルはどのくらいか。普通の市民の皆さんがどう思うか。岡孝雄さんや十勝の自然史

 研究会の調査成果を受けとめていくことが必要。どう具体化していくか、事務局がきちんと考えてほしい。

 

 

 

・ 化石林は、地域が皆で大事にしていくという気持ちを醸成することが大事。自然に任せると流出するだろう。

 何らかの形で、保全しないと残らない。

 

 

 

【災害復旧工事について】

 

・ 平成28年災害の復旧工事が平成31年度も残っている。これは繰越か。大変だと思う。

 

  (事務局)30年度で最終年だが、その予算で繰越可能。

 

 

 

【河道内樹木伐採について】

 

・ 河道内伐木は、流木を防ぐためにも極力進められたい。処分費がかかるので公募等も検討されると良い。

 

 

 

・ 樹木台帳作成について良い取り組みで、日常的な管理が大事と思った。ある程度台帳はできているのか。

 伐採前後の状況把握など、公開できる形にしていただきたい。こういうものを大事にして、日常的な管理に生

 かしていただきたい。珍しい樹木の確認状況など、情報提供していただきたい。

 

 

 

【環境への配慮について】

 

・ 今日の説明に関して、鳥について各論で申し上げることはない。   

   環境に対して十分考慮した施工を行ってほしい。環境が単純にならないように配慮されたい。人間の遠慮も

 必要。   

 

 

 

【サクラマスなどについて】

 

 ・ 居辺川に限らず、十勝川全体に昨年、サクラマスが非常に多くいた。増加している可能性が高い。非常に

 良いことだと思うので、いろいろ考えながら工事を進めていただきたい。

  サクラマスは実際に産卵している。今までいないと言われていた札内川で産まれたばかりの仔魚も確認。

 昨年戻ってきたということは、その2年前の平成28年、出水前の5月くらいに海に降りたもの。28年出水の影響

 が出るとすれば、今年5月に親として戻ってくるものであり興味深い。   

 

 

 

・ 浦幌の常室川でもサクラマスなどサケ科魚類の遡上が非常に多く、常室小学校上流で200匹以上遡った、

 平年だと10匹くらいいる程度。自然のすごさがある。

 

 

・ 浦幌の常室川の遡上したサケ魚類の半分以上は、ベニザケであった思う。

 

 

 

【ザリガニ類について】

 

 ・ ウチダザリガニが増えてきているということについて、どう評価するか。生物多様性指数が上がるのか、減

 るのか。視点をきちんと持たなければならない。関心をお持ちの方、アドバイスいただきたい。帯広ウチダザ

 リガニ・バスターズは、特定外来生物だということで機関庫川で減らすことを目的に実施してきた。増えるとい

 うことに対して、きちんとした意見が言えない。

 

 

 

 ・ 居辺川の何箇所かにニホンザリガニが生息し、湧水以外の水に生息している。(居辺川以外の)ある所で

 はいなくなった。近くの山を丸坊主にしたので、そこからの水に変化があったからか。また、いなくなって何年

 かしてから戻ってくることがあることもわかった。河岸をいじると、どこでどのような影響があるかわからない。

 生息地付近の水の動きを詳しく調べられないかと思う。

 

 

 

【河川環境をよくする工法について】

 

・ ウツベツ川バーブ工法。すばらしい試みである。30年くらい前に多自然工法が流行って、売買川の現場で大

 きな石でバーブ工法のようなことをやっていた。また、埋枝でわざわざヤナギを植えていた。今、樹木が邪魔

 になり伐採。工法は多種多様で、変わっていく。他の方法も出てくると思うので、このワーキングで考えながら

 進めていけば、もう少し、子供たちが川に遊びに来る環境づくりに役立つのではないか。

 

 

 

アライグマについて

 

       美生川のアライグマの足跡確認は問題あり。浦幌でも確認している。美生川付近に、どの程度アライグマが生息しているかわかるか。

 

  (事務局)冬期調査においては、巣は見つかっていない。足跡はそれなりにある。来年度も調査するので、その中で分かれば情報提供する。

 

 

 
ワーキングの様子
 
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