令和7年度 第3回 北海道管理河川の川づくりワーキング
実施日 令和8年(2026年)3月6日(金)10:00~12:00
場 所 帯広建設管理部 2階A会議室
令和7年度 第3回 北海道管理河川の川づくりワーキングが、令和8年(2026年)3月6日(金)に開催されました。
帯広建設管理部から砂防事業・河川事業・河道内樹木伐採について令和8年度事業予定を中心に説明し、また、これまでのワーキングで出された課題とその対応(案)を説明。その後ワーキングメンバーによる意見交換を行いました。
※ 議事内容については、事務局にて要約しています。
北海道管理河川の川づくりワーキングのメンバー(今回の参加者は名前の後ろに◎)
- 浦幌野鳥倶楽部 武藤 満雄
- NPO法人 十勝多自然ネット 及川 禎智 ◎
- 帯広ウチダザリガニ・バスターズ 鏡 坦 ◎
- 帯広市町内会連合会 環境衛生部会 中島 辰男 ◎
- かわたびほっかいどう 十勝川コーディネーター 小川 宣幸
- 新得おもしろ調査隊 山田 園子 ◎
- 地球環境を守る十勝連絡会 平譯 正勝 ◎
- とかち帯広サケの会 千葉 養子
- 十勝川水系の生態系再生実行委員会 石垣 章 ◎
- 十勝川中流部市民協働会議 紅葉 克也 ◎
- 十勝川のシシャモを守る会 和田 宏樹 ◎
- 十勝環境問題連絡会 米澤 昭彦
- 日本野鳥の会十勝支部 尾崎 高博
- 帯広建設管理部 事業課 相内 慎之 ◎
議事項目
1. 砂防事業について
① 今年度工事の実施状況
② 居辺川砂防工事
③ 美生川砂防工事
2. 河川事業について
① 今年度工事の実施状況
② 帯広川改修工事(柏林台川地区、帯広川中流地区、ウツベツ川地区)
③ 伏古別川改修工事
④ 美生川改修工事・災害復旧工事
⑤ ピウカ川改修工事
⑥ サラベツ川改修工事
⑦ 旧途別川改修工事
⑧ 古舞川改修工事
⑨ 伏古別川総合流域防災工事
⑩ 渋山川・居辺川河川区間
3. 河道内樹木伐採について
① 今年度実施状況と来年度予定について
4. 課題と対応方針(案)について
① 居辺川砂防工事の課題と対応方針(案)
② 帯広川改修工事の課題と対応方針(案)
5. 意見交換
メンバーから出された主な意見等
【居辺川砂防工事:①重要種動物A:生息環境について】
- 重要種動物Aについては十勝川平野部の分布の仕方までわかることが大切。
- 20~30年後に居辺川にいるかと考えると悲観的である。工事のためではなく、十勝平野部で分布箇所がどんどん減っている。去年見つけたところでの継続観察で、今年はいなくなっていた。そうしたことがあちこちで起きている。
- 30~40年の規模でいうと本当にいなくなった。何十という聞き取りによると、いたはずの場所でいなくなっている。1万年単位で見ると絶滅に向かう種だと感じる。いなくなるのを遅くするためにできることをしたい。
- 居辺川で10年以上前には濃厚にいた場所で、天変地異により流されていなくなったことがある。しかし100年間、200年間いるものは、流されたとしても条件が合えば10~20年かけて戻ってくる。20年見ていて10年くらいで戻った例もある。ただごくわずかだが。
- そんな中で今回居辺川を見ると、7号床固工上流左岸には結構いたものがいなくなった。これは工事したからだけではなく、生息箇所が自然の成り行きでだんだん乾いていったことによる。そんな中で、工事の際にできるだけ影響を与えないようにすることが大事だと思っている。
- 本流にはあまりいない。細い流れが本流にじわじわ流れこんでいる場所にいる。流されたものがそこで繁殖して戻ってこれるのかが問題。
- 引越しもうまくはいかない。生息箇所にはキャパシティがある。20匹のところは人為的に増やしても、結局20匹になる。
【居辺川砂防工事:①重要種動物A:②DNA調査について】
- DNA調査自体は精度を高めると他の川でも使えると思っている。
- ただ重要種動物Aの仲間についてのDNA調査は当てにならない。
- 釧路教育大学の神田先生が、春採湖で特定外来動物Aが多く生息する水域の水の検査をDNA調査業者に依頼したところ「特定外来動物Aはいない」という結果だったが、それは「系統が違う特定外来動物AのDNAでやったから」とのこと。
- 重要種動物Aは移動性がないので、系統が違う個体群がたくさんあるはず。だから北大の研究者が北海道各地の重要種動物Aの仲間のDNAを集めて、系統を確認でき
- るサンプルをつくっている。
- 居辺川の重要種動物AのDNAサンプルは「誰が持っていて、どの業者が当てることができるのか」が不明。だから、いる沢のすぐ近くのDNAと業者が持っているものと比べて、使えるものかどうかやっておいてもらいたい。そのためにもDNA検査していただきたいと思う。
- DNAによる「生活痕跡の調査」が何年くらい有効なのかも含めて、知見として我々市民団体も行政もちゃんと持って共有できれば、いろんな意味で効果のある検査になるのではないか。
【居辺川砂防工事:②重要種動物B確認について】
- 重要種動物Bについては委員のAさん(今回欠席)に伝えておいて確認を。
【居辺川砂防工事:③澪筋対策としての土砂置きについて】
- 「砂防工事は流れをよくする工事なので川の中に何か入れるのはダメ」という説明が気になる。
- 当会で調査したところ、重要種動物Cは多種多様な粒度があるところを産卵床にしている。
- 生物の生息環境の多様性から、土砂を落差工の直下に置いて分散させ目詰まりさせることについて、「治水だからダメ」というが、「ものは試し」でやってみたらどうかと思う。治水・砂防事業に合わなくてもいいことがある。
- 上流落差工下流に土砂を置くことは、砂防事業が総合土砂管理であり川から海までをコントロールしているので難しいのはわかる。しかし、あれだけ床固工をつくっているので上流に少し土砂を置くくらいはできないか。また、河川の礫の粒径は色々あり、去年は粗いところに当たったのではないか。工事の中で様子を見てやったらどうか。
- 「砂防」が総合「土砂管理」であるなら、土砂を入れるも取るもその範疇ではないか。
- 総合土砂管理は難しいので、徐々にやっていけるといい。検討していただければ。
【居辺川砂防工事:④重要種動物Dとサケなどの違いについて】
- 近年、サケやカラフトマスは捕獲数が減っているのに重要種動物Dはなぜ減らないのか。それは、(サケがふ化後すぐに海へ向かうのに対し)重要種動物Dがふ化後重要種動物Eとして丸1年川で生活することで、川の環境を確認しているためではないか。
- サケは湧水という定点で産卵するが、近年気温が上昇して湧水のいいところは減り強い魚だけのものになる。重要種動物Dの産卵は流れのある川のふちであり、いい場所を強い魚が取るとだんだん広がっていき、本流に産卵するものもいる。
- 砂防工事で「水道(みずみち)をつくってほしい」と言ったが、重要種動物Eが生息するのは色々なところであり、重要種動物Dが産卵するのは「一帯」である。「環境を残す」ということは次の世代もその近辺で産卵できること。砂防工事のあとでも重要種動物Dに生息していってほしい。そのためにアドバイスしていきたい。
【帯広川中流地区:鳥類調査箇所の調査・工事について】
- 西24条、左岸側が森になっている。森がある中で川が流れているのは本当に少なくすごく貴重なところ。両側工事をして護岸工事をしても森を残すようにしてほしい。
- >(建設管理部) 鳥類の種類は確認する予定。森のある左岸は崖のようで曲線部の水衝部では崖が削られている。これについて護岸を当てて防ぎたい。帯広市の土地なので市と協議を進めている。改修工事では左岸をいじらず、右岸を掘削して断面を確保することで、左岸の森は保全して改修を進めていこうと考えている。
- バードウォッチングなどの利用状況も調査して意見をもらった方がいい。
- 野鳥の会十勝支部に相談したら、早く詳しい情報がつかめると思う。治水の側面だけではわからない「好きな人が大事にしていること」の情報を確認して、森を含めて地域の人に愛される川づくりをしてほしい。
- >(建設管理部) 測量した時、地権者もバードウォッチングをしていて、来た人が業者とそういう話をしたという。工事をやる際にも聞けると思う。
- >(建設管理部) 今回欠席したA委員や野鳥の会に意見を聞きたい。
【ウツベツ川地区:①水辺の楽校箇所について】
- 水辺の楽校箇所について、水深がない。魚が隠れるところがない。すぐ下の春駒橋下流では重要種動物Eなどけっこう大きめの魚がとれた。雨のあとに澪筋はついたのか? そこまで変わっていないのか?
- >(建設管理部) 雨の影響で多少はつくことはある。工事の時には多少狭かったので低々水路を掘らなかった。1年くらい経ったが澪筋は確認できていない。
- 澪筋を掘るとか石を並べるなどの話も聞いた。増水したとき重要種動物Dが上っているので、来年度また水辺の楽校の整備をやるなら期待したいが、「自然に任せる」というなら状況確認して対応を検討してほしい。
- 人力で運べるくらいの石を並べたりできたらいい。厚生病院のところでだれか石を並べて遊んでいるようだ。自由に遊べるようならいい。
- 自然の回復は数年後よくなるといい。まずは遊べる水深が確保できるといい。
【ウツベツ川地区:②厚生病院近くの水質について】
- ウツベツ川の厚生病院のあたり、見た目で水がきれいではないことが気になる。親が気にすることなので、「見た目はこうだが、大腸菌の心配はない」と言えるといいが、少し心配である。
- >(建設管理部) 工事では水質調査はしていない。
- 定点で水質調査している。大腸菌の検査もやっているはずだがウツベツ川は調査箇所になっていないと思う。「見た目は汚いが大腸菌はいない」と言いたいので検査はやりたい。
- うちの水道組合で水質調査をしているが大した額じゃない。1万円かかったかな。すぐやってくれる。生活排水が入っているので心配になると思う。
【古舞川:川底のブロック設置について】
- 資料2「河川事業について」の「8古舞川改修工事」資料の断面図について、ピンク色のところ、川底にブロックを張るということだが、何か事情があるなら教えてほしい。
- >(建設管理部) ここは落差工になり川底を保護する必要があるので根固ブロックを設置する予定。基本は掘削して広げるのだが、縦断勾配がきついところでは落差工をつくる。そこだけは河床洗堀されないように底にブロックを張る。
- 魚道は?>(建設管理部) こちらは緩傾斜の落差なのでそれについては問題ない。
【その他:①森林と保水力について】
- 「水がないと畑は困る。しかし畑が小さいと利益が出ないので林を切る。これを続けると保水力がなくなり動物もいなくなる。林を残しておかないと畑もダメになる」と伝えていかないといけない。
- 60年前は重要種動物Aをたくさん捕ることができた。木を伐って60年経つと水がなくなる。木を植えて60年経っても戻らない。次の手を打たないといけない。森が全部なくなれば川はなくなる。
- 子供のころ、近くの小川に重要種動物Aがいたが今はほとんど見られない。開拓が進んだためだろうか?
【その他:②新得の重要種動物Aについて】
- 新得町郡部の明渠排水にはいるはずだった。以前はあちこちにいた。明渠排水の上流で除草剤をまく。また地下水の水位が下がっている。
- いなかったところにあとからいるという話はない。1箇所だけ知ってはいるが珍しいこと。
- そういうことはない。
【出された意見への建設管理部の対応】
- >(建設管理部) 今回のご意見については、次年度の工事・調査等に反映させたいと思う。
- ワーキング全景写真 (JPG 1.5MB)
- 資料01ー1 (PDF 1.96MB)
- 資料01ー2 (PDF 1.68MB)
- 資料02ー1 (PDF 1.95MB)
- 資料02ー2 (PDF 1.76MB)
- 資料02ー3 (PDF 1.57MB)
- 資料02ー4 (PDF 1.67MB)
- 資料03 (PDF 114KB)
- 資料04 (PDF 197KB)

